吸血鬼ドラキュラ(菊地秀行さんの翻案) [本(フィクション?)]
ブラム・ストーカーの吸血鬼ドラキュラをご紹介したときにはまだ手を
出していなかった菊地秀行さんの作品↓
を読み終わりました。
う~ん、単なる翻訳だと思っていたんですが、菊地さん自身
(原作:ブラム・ストーカーなわけですね。。。)
思っていた以上に、、、というか、正直に書くと予想を裏切る
ほどの面白さでした。
まったく期待していなかったのですが、さすが
菊地さんですね。原作通りではないんですが、十二分に楽しめる
作品でした。
原典であるブラム・ストーカーの吸血鬼ドラキュラ と比較すると、
登場人物たちによるいくつもの視点で事件が描かれているという
多面的で深い描写がなくなりましたが、より現代的
な作品に生まれ変わっている良作
原典と併せて読み比べてみると、面白いかもしれません。
キンシー・モリスの出番と活躍が多くなったのが、著者ならではの
思い入れなのでしょうか。
血に関するストーカーの意図を尊重しているなど、
あとがきを含めてひとつの作品、、、と思って読むと面白いです。
(逆に、あとがきに頼っている部分のある作品でもあります。
これがちょっと残念! 作家なら作品の中身だけで語って欲しいです。。。)
個人的には原典のほうが好きですが、併せてこちらも読んでみると
面白いです。原典を読んだ方にだけ、お勧めします。
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